聴き取りや音声言語(LSL:Listening and Spoken Language)でお子さまの大きな成果を出すためには、難聴の診断後できるだけ早急に補聴方法を選択し、装用されることを推奨します。
お子さまを支援するためにできること
適切な補聴器をお子さまに装用させるといった技術的な側面以外に、お子さまが読み書きや社会性を学ぶ最高の機会を作り出すために、毎日簡単にできることがいくつかある点をお伝えしたいと思います。
- 補聴器を装用し続ける
- お子さまが付けた補聴器を継続して装用する場合(1日少なくとも10時間の装用)、発話および言語能力についてより良い成果がもたらされます1。
- 会話の機会を増やす
- 重要な期間である幼少期により多くの話し言葉に触れると、子供の成長過程において、学校で必要とされることや必要な言語能力を身に着ける十分な準備ができます2。お子さまをできるだけ多くの言葉に触れさせ、可能な限り豊かな言葉の環境(歌ったり、おしゃべりしたり、物語を読んだり、童謡を覚えたり、音楽を聞いたりするなど)を与えてください。
- 音読する
- 人間は生来、聞いたり話したりしますが、読むことは生まれながらのものではありません。したがって、お子さまに音読してあげることは非常に重要なことです。物語の本は子供の語彙に大きく寄与します。そのため、物語を語り聞かされている子供たちの方が、新しい言葉の習得数が2倍以上多いことが分かっています。読むことでまた、難聴を患う子供たちは新しい考えや概念を学び、会話力を伸ばすことができます。
- 音楽を一緒に聞く
- すべての赤ちゃんは、難聴の赤ちゃんも含めて音楽に自然と引きつけられます。音楽は幼少期の聞こえの技能の助けとなるだけでなく、言語や学習機能をつかさどる脳内の聴覚中枢を発達させる助けとなります。幼少期に絶えず音楽環境に触れることで、騒音の中でお子さまの聞く能力が向上します。
お子さまを支援できるのはどのような人なのか
経験と資格のある聴覚専門家が、お客さまとそのご家族をサポートしガイダンスを提供いたします。お子さまを支援する過程の中で、以下のような様々な専門家に出会うことになります。
- オージオロジスト - 聞こえの技術の訓練を受けた、医療専門家。難聴の予防、評価、治療に関したサービスを提供します。
- 耳鼻咽喉科医 - 耳、鼻、喉の状態を診断し、治療する専門医
- 言語聴覚士 - 言語障害の予防、評価、治療に関したサービスを提供するために訓練を受けた医療専門家
- 補聴器の取扱業者 - 補聴器の選択やフィッティング方法に関して訓練を受けた医療専門家
有用なリソース
フォナックは、お子さまが健康に育ち、能力を最大限に発揮できるように、お子さま、ご両親、医療提供者の皆さま向けにオンラインでのサポートとリソースを開発しています。そのため、お客様とお子さまが心細い思いをすることはありません。