難聴

症状、原因、治療法

難聴を理解する

難聴は徐々に進行する可能性があります。聞こえる音もあれば、高音のように聞き取りにくくなる音もあります。よく聞こえないと、理解するのも、同僚や友人、家族に話すことも難しくなります。つまり、聞こえの健康とウェルビーイングは切っても切り離せない関係にあります。

データから知る難聴

  • 加齢に伴う難聴は全世代における障がいの主要原因の第5位1.
  • 世界保健機関 (WHO)によると、難聴人口は2
  • 全世界で4億6600万人
  • 60歳以上では約3人に1人
  • 難聴人口は上昇すると予想される
  • 難聴に伴う健康問題:
  • 社交性の低下および(または)孤独感の増加3
  • 友人との交流やイベント参加の減少4
  • 認知機能低下および認知症のリスクの増加5
  • 転倒リスクの増加6
 Sensorineural Hearing Loss | Hearing Loss Treatment with Phonak

Well-Hearing is Well-Being

大切な人と過ごす時間から、お気に入りのテレビ番組や歌まで、音が不明瞭になるたびに、重要なものが失われてしまいます。これは、聞こえの問題が起き始めた時でも長期的に起こっている時でも同様です。聞こえの障壁は、身体的、認知的、社会的・感情的なウェルビーイングにも影響を与える可能性があります7。フォナックでは、よく聞こえることは健康であることに等しいと考えており、人生を最大限に生きるために不可欠であると考えています。

 Signs of Hearing Loss | Phonak

   

難聴の種類と原因

 

難聴とは、単純に小さな音が聞きとりにくい状態だけを指すわけではありません。聞こえに課題を持つ方は、会話や様々な音がくぐもって聞こえ、特に騒々しい環境下では個々の単語や子音を聞き取ることが難しく感じます。難聴を見分ける分かりやすい例として、難聴者がテレビやラジオの音量をかなり大きなレベルまで上げる光景が挙げられます。

難聴の種類は、原因が耳のどの部分(内耳、中耳、外耳)で発生するかと、その重症度によって決まります。

難聴になるとどのように聞こえるのかを簡単に体験できる、聞こえのシミュレーションをご覧ください。

 

難聴には、3つの種類があります:

  • 伝音難聴
    音を伝える「外耳」や「中耳」の障害です。一時的に起こることが多く、薬や手術で治療できるケースが多いです。このタイプの難聴は特に、水分や耳垢、または耳の感染症によって引き起こされることがあります。
  • 感音難聴
    「内耳」もしくは「内耳」以降の、神経回路の音を感じる部分の障害です。このタイプの難聴は、一般的に永久的に続きます。原因として年齢や騒音、遺伝が多く挙げられます。
  • 混合性難聴
    伝音難聴と感音難聴、両方の原因によって起こる難聴です。

さらに、難聴は聴覚の程度によって軽度難聴、中等度難聴、高度難聴、重度難聴に分類されます。また、難聴が両耳に起きているのか、出生時から症状が出ているのかどうかという面からも判断されます。

耳鳴りは、別の一般的な症状です。耳鳴りの音は耳鳴りが起こった方だけが聞くことができ、集中力、集中力、勉強、仕事などに悪影響を与える可能性があります。専門家による治療や補聴器により耳鳴りを克服できる可能性があります。

より詳しい情報は、難聴のタイプ または 難聴の原因 ページをご覧ください。

  

お子さまの難聴

難聴の子どもには「入口の問題」があります。簡単に言えば、どちらかの耳で起こっている障がいが脳への出入り口をふさいでいるため、音は本来あるべき方法で脳に届いていません。これは、言語、人間関係、相互作用だけでなく、神経経路の発達にも影響を与える可能性があります。

Tinnitus and Hearing Loss Treatment | Phonak

  

大切な方をサポートする

家族は難聴者のケアと支援に不可欠です。しっかりとサポートすることで、多くの障がいを回避し、様々な課題を克服するのに役立ちます。大切な方を助ける方法はたくさんあります。

  

難聴の治療

治療は、聴覚の程度分類と難聴の原因により幅広く異なります。伝音難聴は、多くのケースで投薬や手術により改善できます。一方で感音難聴の場合は補聴器の装用、難聴の程度が深刻な場合は人工内耳によるサポートが必要となります。

もしあなた自身、もしくは家族や友人が難聴を感じている場合は、ぜひ次に挙げる専門家に相談してください。聴覚テストにより聴覚の程度が判り、専門家が一人ひとりに最適な解決策を提案してくれることでしょう。

Helping a Loved One in Hearing Treatment | Phonak

 

耳鼻咽喉科医

耳、鼻、のど分野を専門とする医師。耳科医、神経耳科医とも呼ばれます。

補聴器専門家

補聴器専門家は、補聴器のフィッティング訓練を受けています。診断は行いませんが、補聴器の機能を熟知しています。

言語聴覚士

高度な訓練を受けた医療専門家であり、聴覚評価と聴覚ヘルスケアのソリューション提案を行う専門家として認定されています。

  

難聴のサイン

難聴は音量の問題だと思われがちですが、そうではありません。小さい音を聞くだけの問題ではありません。一般的な兆候は次のとおりです:

  • 「くぐもった」話し声
  • 特に騒がしい環境では、個々の単語や子音が聞き取りにくい
  • テレビとラジオを非常に大きな音量に設定する
  • 他の人にもっとゆっくり話すか、頻繁に繰り返して言うように頼む
  • 社交行事への関心を失ったり、会話に参加しなくなったりするなどの行動変化

詳しくは、 難聴の兆候 のページをご覧ください。または、難聴がどのように聞こえるかをよりよく理解するには、聞こえのシミュレーション をご体験ください。

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脚注

1. Institute for Health Metrics and Evaluation (IHME). (2018). Findings from the Global Burden of Disease Study 2017. Seattle, WA: IHME. Retrieved from http://www.healthdata.org/sites/default/files/files/policy_report/2019/GBD_2017_Booklet.pdf on June 1st, 2020.
2. World Health Organization (WHO). (2018). WHO global estimates on prevalence of hearing loss. Geneva, Switzerland: WHO. Retrieved from https://www.who.int/pbd/deafness/estimates/en/ on June 1st, 2020.
3. Kramer, S.E., Kapteyn, T.S., Kuik, D.J., & Deeg, D.J.H. (2002). The association of hearing impairment and chronic diseases with psychosocial health status in older age. Journal of Aging and Health, 14(1), 122–137.
4. Vas, V., Akeroyd, M. A., & Hall, D. A. (2017). A data-driven synthesis of research evidence for domains of hearing loss, as reported by adults with hearing loss and their communication partners. Trends in Hearing, 21: 1-25.
5. Loughrey, D.G., Kelly, M.E., Kelley, G.A., Brennan, S., & Lawlor, B. A. (2018). Association of Age-Related Hearing Loss With Cognitive Function, Cognitive Impairment, and Dementia. JAMA Otolaryngology–Head & Neck Surgery, 144(2), 115-126.
6. Jiam, N.T.-L., Li, C., & Agrawal, Y. (2016). Hearing loss and falls: A systematic review and meta-analysis. The Laryngoscope, 126(11), 2587–2596
7. Vercammen, C., Ferguson, M., Kramer, S.E., et al. (2020). Well-Hearing is Well-Being. Hearing Review, 27(3), 18-22.